こんにちは、「kSc -kisuke Sauna club-」のプロデューサーの田中です。
サウナの本場・フィンランドでサウナ作りの本質を学び、体験してきました!!
それもフィンランド大使館が企画し、フィンランドのサウナシーンで活躍する建築家・デザイナーが集結した研修ツアーです。
コロナの影響による渡航制限で、計画より3年越しとなった念願の訪問でした。
サウナーにとってはこの上ない経験となったこの研修。その内容を数回にわたってお届けします。
今回は、充実した案内をしていただいたツアーアテンダントの方々と、行程の初日の模様を報告していきます。
ツアーアテンダントは最強の布陣
この企画の進行を担ってくれたツアーアテンダントは次の3人です。
-ラウラ・コピロウさん
フィンランド大使館商務部
上席商務官 ファッション・ライフスタイル・サウナ担当
本ツアーのプロジェクトマネージャー
企画、ガイド、通訳を担当
-キンモ・コポネンさん
ビジネスフィンランド
シニア ビジネス アドバイザー
コンシューマ事業を担当
このように、ツアーガイドは「最強」といっても過言ではない方々が勢ぞろいしました。
なお、本ツアーの参加者は総勢12人で、私を含め日本全国の建築家・設計士・サウナプロデューサー・温浴運営者などが参加しました。
ここからは、ツアー初日の行程を写真で紹介します。
▼1日目のスケジュール
1️⃣現地への集合とツアーの開始
2️⃣「Löyly Helsinki」の見学
3️⃣サウナ関連商品を取り扱う施設を訪問
ツアーはまさかの……現地集合!
今回のツアーは、なんとフィンランドのヘルシンキに現地集合。
羽田空港より飛行機で13時間をかけて、ヘルシンキ空港に到着しました。
ヘルシンキと日本との時差は6時間です。
▲「VALO Hotel & Work」
Pinterestでも何度も見ていた、印象的な大階段のワークスペースや北欧家具「NIKARI」が配置された憧れのおしゃれホテルに到着!!
▲参加者が続々到着して、自己紹介をしていよいよツアーがスタート!
2️⃣「Löyly Helsinki」の見学
▲「Löyly Helsinki」(ロウリュ ヘルシンキ)
2016年にヘルシンキでオープンし、複合型サウナ施設ブームの火付け役になったサウナ施設「Löyly Helsinki」。
フィンランドの先進的なデザインと建築手法により、世界中から注目されてきました。
2018年にタイム誌の「世界の100大名所」にも選ばれ、数々の賞を獲得しています。
開店前の店内の視察とサウナ体験を予定していたところ……、そこになんと、ビックゲストが登場!!
「Löyly Helsinki」を手掛けたアーキテクト集団「アヴァント・アーキテクツ」の共同創設者、ヴィル・ハラさんとアヌ・プスティネンさんのお二人の手で、施設を案内していただきました。
▲ヴィル・ハラさんとアヌ・プスティネンさん
参加者全員がサウナ関係者であったため、内装・素材・サウナストーブなどのサウナを構成する各要素について、日本のサウナとの違いといった意見交換をしながら施設を見学しました。
▲電気式の大型サウナ室。
▲スモークサウナ
▲サウナで温まったら、そのままバルト海にダイブ!!
▲暖炉を囲んで薪の爆ぜる音を聞きながら、まったり過ごせるラウンジスペース
▲フィンランド料理とクラフトビールを楽しめるレストラン
▲名物料理は、サーモンスープをいただきました!!美味しい!
このように一通り施設を見学した後に、いよいよ私にとっても人生初の、本場フィンランドのサウナを体験!!
室温計は70℃程度と日本のサウナと比べると比較的低めの設定で、息苦しさは全くありません。
ラウルさんから、フィンランド式のサウナ入浴方法とマナーのレクチャーがありました。
1️⃣サウナに入る前には、シャワーで綺麗に体を洗う。
2️⃣ロウリュをする前には、必ず声をかける。
3️⃣ロウリュをした人にお礼「キートス」(ありがとう)を言う。
4️⃣サウナの中ではみんなが平等。 *一番重要
サウナの中は、肩書きや年齢、性別は関係なく、人々がフラットに接する社交場です。
そしてフィンランドにて初ロウリュを体験。
水が蒸発する音ともに、全身が優しい蒸気に包まれ、なんとも心地よいものでした。
日本で200施設以上のロウリュを体験してきましたが、これはまったく違う……!
後日、このフィンランドのロウリュの秘密を知ることになります。
Löyly Helsinki(ロウリュ ヘルシンキ)
公式サイト https://www.loylyhelsinki.fi/
以上、「Löyly Helsinki」で美味しい料理と感動的なサウナを堪能して、次の施設「Netrauta」の視察へ。
3️⃣サウナ関連商品を取り扱う施設を訪問
▲「Netrauta」サウナショールーム
サウナを作るのに必要な建材・ストーブ・タイル・耐熱照明の全てが揃っており、メーカーごとの商品の特徴などを学びました。
日本では見たこともない形状のサウナストーブも数多くありました。
そして最も驚いたのが価格です!!
とにかく安く、数十万円で自宅にサウナが作れます。これはなんとも羨ましい……。
▲店舗に設置されていたポスター
「Suomalainen syntyy suunassa」は日本語で「フィンランド人はサウナで生まれる」という意味。
ラウラさんによると、実際に数十年前まではサウナ室で出産をしたり、葬儀を行ったりしており、フィンランド人にとってサウナ室は、今でもとても神聖な場所だそうです。
その次に訪れたのが、サウナ照明デザインのプロフェッショナル集団「Cariitti」(カーリッティ)
▲Cariitti(カリッティー)では、既製品のプライベートサウナ室と照明器具を見学。
やはり北欧デザイン。すべておしゃれですね!!
Cariitti公式サイト https://www.cariitti.fi/en/
やはり北欧デザインすべておしゃれ!!
▲Jokipiin Pellava(ヨキピンペラヴァ)ショールーム
創業は1920年。4世代にわたりフィンランドのポフヤンマー地方のヨキピー村で、麻を使用したリネンテキスタイルを誇りを持って作り続けるファクトリーブランドです。化学薬品を使用しない「Jokipiin Pellava」の製品は、人と自然に優しく、かつ丈夫。その品質から本場フィンランドでは公共のサウナ施設でも採用されているそうです。
Jokipiin Pellava公式サイト https://jokipiinpellava.jp/
そして、世界最先端の冷水プールメーカー「Avantpool」(アバントプール)のショールームも見学しました
▲世界最先端の冷水プールメーカーavantpool(アバントプール)のショールーム
▲Avantpoolの施設も見学
フィンランド水風呂は東京五輪の選手村にも持ち込まれ、フィンランド人選手団のためにフル稼働しました。
サウナ施設にも設置されており、夏でも氷上のアバントが体験でき、温度設定は4℃~32℃まで調整可能です。
現地に来てわかったのですが、フィンランドではサウナ室から外気浴に出向くまでに軽く冷水シャワーを浴びる程度で外気だけでクールダウンする人が大半です。
そのため、日本のようなキンキンに冷えた水風呂がある施設はほとんどないそうです。
Avantpool公式サイト https://www.avantopool.com/
ほかにも以下の2施設を見学しました。
▲アロマ・シャンプー製造工場兼ショールーム「OSMIA」(オスマ)
OSMIA公式サイト https://www.hukkajapan.com/osmia
▲天然石製品メーカーショールーム「HUKKA DESIGN」(フッカデザイン)
北欧フィンランドの地で生まれたソープストーンから作られたハンドクラフト製品。
日本でもお馴染みのサウナの妖精トントゥなどがあります。
Hukka Design公式サイト https://www.hukkajapan.com/
そして「VALO Hotel & Work」の開発責任者から、この日最後の講義を受けて1日目の研修は終了。
時差とインプット量が多すぎて……さすがにヘトヘトでした。
就寝前には翌日に備えて、ヘルシンキの景色を一望できるホテルの屋上のルーフトップサウナでしっかりととのい、就寝。
▲今の時期は白夜なので21時でもこの明るさ。
サウナが2種類・ミストサウナ1種類・水風呂・ジャクジー・プールと充実していました。
VALO Hotel & Work公式サイト https://valo.fi/
VOL2に続く。